五月病

鬱々として居る。
いろいろなことが頭に入ってくるだけで、整理できずに暗く大きい雲を作る。


一度整理しようと思うが、整理するのも骨が折れるので、だらだらと書く。


考えていることは、自分がどの問題にどれだけ力を注ぐべきかということ。答えはたぶんない。要はどのみちを選ぶかということに尽きる。


問題というのは本当に一般的な問題であり、大きなところから見れば、貧困や紛争、環境、世界的な問題から、日本の内政、格差や教育の問題、自分の住む杉並区の区政、自分の属する会社の業界から自分の部署の抱える問題、さらに言えば自分がもっと楽しく暮らすためにはどうしようと言う問題、そういうのをひっくるめて問題と言っている。
そのどれにどれだけのリソースを費やすべきかということを、鬱々と考えている。


これを決めるには問題にプライオリティをつけなければならない。そのプライオリティは何で決められるかと言うと、3つある。その問題そのものの重要性、その問題に対する自分の影響力の大きさ、その問題による自分への影響の大きさ、この3つである。


1つめ、問題そのものの重要性を見ると、先にあげた貧困、紛争が最も重大な問題であると思う。ホワイトバンドの喧噪が去った今も貧困により3秒に1人が死に、ダルフールではジェノサイドが続く。胆に銘じるべきは、この地球上に、自分たちと関係のない地域など存在しないことだ。


ではこれらの問題にどのように尽力できるのか、これを考えると2つめの基準を考えねばならない。すなわち、自分がその問題に対して持つ、力の大きさである。
このような国際問題を解決すべく働くには、政治家か国連職員だろうと思い、国際公務員のなりかたを調べてみた。これがひどく険しい道だった。
まず、修士課程卒は最低ライン、英語は業務が遂行できる程度、自身の専攻が国連機関のニーズと合致していて、さらにその専攻分野での実務経験が必要になってくる。このため、自ずと修士課程は留学して語学力もともに磨き、インターンで実務経験も積むというのが理想的な道になる。
さらにその先も国際公務員として採用されるまでには遠い。
最新版 国際公務員を目指す留学と就職』を読んでつくづくそれを思い知らされた。


むずかしい。


それ以外の道はないのかと『国際協力ガイド (2008)』を買った。
他の道は、ないではない。
1つめはJICA、JBICなど日本のODAを実施する機関への就職。このへんの就職条件はまだチェックしていない。
2つめは開発コンサルタントODAの案件をJICAから受注して実際に業務をこなすお仕事。国際公務員ほど厳しくはないが、実務経験や語学力が求められる。
3つめはNGO。こちらは資金が乏しいので条件がさらに厳しく、即戦力が求められ、かつ待遇が厳しい。このためか、スタッフの半数が4年以内に辞めていると言う。


さらに参画のレベルを落とすと、青年海外協力隊ということになろう。ここまで来ると仕事ではなくてボランティアだが、これも結構条件が厳しい。誰でもできる仕事をしにいくわけではなく、自身の役立てる職種を選んでゆく。研修もみっちりあり、現地での責任もある。その分ボランティアとはいえ諸経費はJICA持ちになる。そしてここも、採用される人ばかりではなく、職種によっては結構な倍率となる。


ボランティアは他にもたくさんあるが、日常程度の英会話のみでOKというものは、ボランティアする側が金を取られる。それはそうで、その程度の人間を働かせるなら、現地で安い労働力をいくらでも雇える。そこをおして、勉強させてくださいとお金を払って、ボランティアへ行くのである。


実に厳しい。


ここまで考えてふと思うのが、いまのままか、いまのところからさらにステップアップしたところに、より自分の力が届きやすい問題があるのではないかということだ。たとえば会社。環境活動や社会貢献をさらに進めるような働きかけは、社内にいた方が通りやすい。自分の仕事で貢献するということもできる。ITでエコもそうだが、それより寿命の長いシステムの構築を考えるべきと思う。
また自分の属するコミュニティ。国政よりも都政、都政よりも区政の方が声が通りやすい。とかとか。


自分の力を発揮しやすいこれらの問題に注力すべきか、先にあげた力を発揮しにくいところに、それを押しても注力すべきか、悩みどころである。


もうひとつの勘所として自分への影響の大きさであるが、これは現状ではそれほど大した問題が見当たらないので、考えていない。これがたとえば介護料が上がってヒーヒー言っている家の人間であれば事情は全然違うはずである。


ともかく、このようなことを考え、鬱々として居る。


最新版 国際公務員を目指す留学と就職

最新版 国際公務員を目指す留学と就職

国際協力ガイド (2008)

国際協力ガイド (2008)